10月:己の力を信じるとき 2003.10.11〜13

田貫湖ふれあい自然塾に集合/アイスブレイク/クライミング練習/夕食/満月樹海ウォーク/大人の時間
元気に朝食/トカゲになろう/昼食/しょっぱい壁
スペシャルプログラム1 坂本達さん講演
スペシャルプログラム2 知られざる樹海




★今月の二言★
「自然界にとって夜は何をする時だと思いますか?」byダンゴ
「みんなの視線は一つ。クライミングはチームワーク(短縮版)」byじょりぃ



★1日目:田貫湖ふれあい自然塾に集合

ふれあい自然塾 富士山をバックに昼食

 前回は2ヶ月振りに集合だったが、今回は2週間ぶり、でも村さんまっちはなんと4ヶ月ぶり。会えてよかったよ。今回は初めて全員集合かと思ったが、残念なことに、かとけんが欠席でした。今回の集合場所は田貫湖ふれあい自然塾だ。四季コースでは、初めてだろうか、富士山がくっきり見えている。誰ですか、いつも天気を悪くする人?富士山をバックにみんなで昼食。富士山ていつも雪の帽子をかぶっているイメージがあるけど、夏の富士は真っ黒に日焼けしている。中には富士山だと気がつかない人もいるようだ。2,3日前に雪化粧したけど、溶けてしまった。来月は綺麗な富士山が見えるかな?

★1日目:アイスブレイク(担当:キムタケ
キムタケの力説 くまさんのの本  今回のアイスブレイクはキムタケが担当。「My favorite Book」ということで、それぞれのおすすめの本を紹介する。仲間どうしだから、できるアイスブレイクだ。先月といい、中身が濃いアイスブレイクになってきた。あなたの「おすすめの本」はなんですか?キムタケのMy favorite Bookは「DAX」という本で上下巻で1200ページもあるが一気に読破したようだ。一番気になった本はくまさんの「人間はどこまで絶えられるか」だ。高さと深さの限界、暑さと寒さの限界、スピードの限界などの極限状態に人間がどこまで耐えることができるかが書かれている。限界に挑戦して、限界を超えてしまった人も割といるようだ。30分の予定が1時間以上かかってしまった。それぞれ、本に思い入れがあり、数分では足りないようだった。これをキッカケにまた、みんなといろいろな話しができたらいいなぁ。本をダイニングテーブルに置き忘れちゃった人、次回は持ってきてくださいよ。
                                                 
My favorite Book
村さん宇宙のゆらぎ 人生のフラクタル
えみゅう川はよみがえる、カポックの木
じょりぃ文字の風景
こんこ木にとまりたかった木のはなし、にちよういち
たけ聖なる予言/こころ・と・からだ/いま、会いにゆきます
まっきー長い旅の途上/旅をする木
ゆう戦争をしなくてすむ30の方法 平和をつくる17人
まっち井上ひさしの作文教室/水は答えを知っている/AMELIE(アメリ)
まるえ大学付近でしなければならない 田端哲郎とその仲間達 55のこと 〜静岡版〜
ちょんぼう(次回に紹介していただきましょう)
たっちゃんあやしい探検隊 海で笑う/日本の川を旅する
まんまライトついてますか
たまえTHE ALCHEMIST(アルケミスト)
いっつぃー金子みすず詩集/地球の上に生きる
まっちょ木を植えた男/森の本
キムタケDAX
としやん達者で暮らせよぉ
ともねえ木を植えた男/パパラギ/センスオブワンダー/家畜になった日本人
くまさん人間はどこまで耐えられるのか
あいちゃん奄美もっと知りたい/愛でもくらえ
ピーマンセンスオブワンダー


★1日目:クライミング練習(担当:ともねぇ
@練習の練習

準備体操 練習 のび〜

 まずは、準備体操から。足首、手首を酷使するので、念入りにアップを行ったほうがよい。特に指は一本一本伸ばしておく。いよいよ練習用のウォールで練習開始。登るのではなく、横に移動する練習から。ちょっと不安だが、高くないから落ちても平気・平気と思いつつも、自然と体中に力が入ってしまう。体だけを使うのかと思ったら、頭も使わなくてはならない。何も考えずに進むと、手詰まりになってしまう。そんなときはちょっと戻って考え直すとすんなり進める。ここで、ともねぇのレクチャー。手足4本の内、3点で支えて安定させること。腰を壁につけること。しゃがんだり、横に伸びたりと届く範囲を広げること。を教わった。すると、みんなの動きがちょっとスムーズになった。習うより慣れろというけど、多少の知識は必要だね。3回程横に渡って、いよいよ本番の練習が始まる。

A練習の本番

そびえたつ壁 余裕なピーマン もう少しで


頂上到達  練習の本番は垂直の壁を登っていく。高さは約7m。結構高い。もちろん装備をすれば安全だ。ロープを結ぶベルトみたいなハーネスをはき、ヘルメットをかぶる。結んだロープは一度頂上まで登り、金具をくぐって、地面にいるビレイヤーの手に渡る。ビレイヤーは常にロープにテンションがかかる様に調整し、クライマーが落ちた時は、ロープを張り、クライマーが地面に落下しないよう助ける。初めはちょっと不安だが。落ちてもちゃんと支えてくれる。まんまが落ちると、一瞬ビレイヤーの体が宙に浮くようだが、3人係りで押さえれば大丈夫だ。まずは、お手本でピーマンが軽々しく登っていった。あまりにスイスイ登るので、誰でもできるような錯覚が生まれる。登ってみると途中で手詰まりしたりするが、全員が頂上まで到達した。ビレイヤーを信頼していたので、特に怖くはなかったが、頂上から下を見下ろすと予想以上に高かった。最速はイッツィ−だろうか?1分程で登ってしまった。彼女にはスパイダーウーマンの称号が与えられた。難しいのは登ることより、降りることだったかもしれない。足の裏を壁につけ、腰から体を90度曲げ、ロープを手に持って、壁をちょんと蹴りながら降りる。リズム感が無い人は降りるのと、壁を蹴るタイミングがアンバランスだ。垂直の壁でムーンウォークしている人がいた。もちろん本人は普通に降りているつもりなのでみんなは大爆笑。降りた後は欠かさず、ストレッチを行う。特に腕の内側が疲労する。素人は手に頼ってしまうようだ。全員2本づつ登り練習終了。その後はちょっとともねぇのお話を聞く。壁にぶら下ってテントを張って寝るとか、トイレは筒の中でとか、クライミングのレベルとかの話しをしてくれた。絶壁にぶら下って寝るなんて、ミノムシみたいでかわいいけど、ぐっすり寝れないんだろうなぁ。

★夕食&お祭り

祭り 玩具や 夕食

 この日は狙ったかのように、柚野のお祭りだった。食事前にちょっと覗いてみる。村のお祭りって感じでよそ者が入っていいのかとちょっと戸惑ったが、みんな暖かく迎えてくれる。ここのお祭りにはテキヤが入っていない。露店はすべて町民でまかなっている。よって、安いし、うまい。モツ煮なんて100円だ。缶ビールも200円とほとんど儲けがない。いいお祭りだなぁ。店を覗くと、子供がお手伝いをしている。まんまを見ると、「こいつはぜったい食う」と思うのだろうか?子供達のカモにされそうになった。ごめんよ。まだ帰ってからご飯があるし。。。ここでご飯でもよかったなぁ。そういえば、祭りって最近行ってないなぁ。御輿も高校生以来担いでないし。なんか御輿を担いでみたくなった。美味そうだなぁ休憩の時のビール。。。
 今回の夕食はビール抜き。食事の後は樹海へナイトハイクへ出かけるからだ。今回は栗の甘味が程よい:栗ームシチューと寒くなったら大根の煮物だよね:大根とツナのさっと煮、サラダ。そして、まっちがわざわざ新潟からイカの一夜干しを持ってきてくれた。このイカがおいしいのだ。北陸の海の幸って太平洋とちょっと違うなぁと思った夕食でした。まんまもいつか伊豆の幸を持っていくよ。


★満月樹海ウォーク(担当:ダンゴ
ダンゴ  先月は昼の樹海へ、そして今回は夜の樹海へ。2ヶ月に渡って樹海の2つの顔を見れるなんてみんなが待ちに待っていたプログラムだ。しかし、残念ながら天気は雨。本当に今年は雨がよく降る。そこで、急遽プログラムを変更し富士風穴に入ることになった。発表と同時に歓声が。行ってみたいと思っている人が多かったらしい。満月が見れないも残念だけど、これはうれしい誤算だ。この富士風穴には1年中氷が張っている。神秘の世界へいざ出発だ。
 現地に着くと一人淋しくダンゴが立っていた。今回の講師だ。ダンゴは藪にらみ開拓団というホールアースのキャンプ地開拓の窓口もしている。そこでよく顔を合わしているためか、まんまが四季コースの講座生だと知らなかったらしい。おいおい、4月に一緒に火付けをやったじゃん。
 雨が降っているとはいえ、空は微妙に明るい。全員ライトを消し、沈黙。そして、ダンゴが「自然界にとって夜は何をする時だと思いますか?」と問い掛ける。質問の意図がよくわからなかったが、自然の中に解け込みでみたらと言っている様に思えた。ここで、ライトを消したまま、1人づつ古道を200mほど歩いてみる。微かに地面が見えるくらいだ。先月の真っ暗な洞窟は楽しかったが、1人のせいか、ちょっと怖い。地面を見ても道はわからないので、木の枝をみる。古道に沿って天空にも道ができている。雨が降っていても、多少空は明るい。太陽の偉大さを感じる。よく見えない分、他の感覚が研ぎ澄まされていく。地面の感触、音、匂い。それらに敏感に反応する。とくに地面の感触が変化すると不安になる。柔らかいと道を外れている可能性があるのだ。途中、何度か道を外れたようだが、無事ゴールにたどり着いた。このナイトウォークで思ったことは、「不自然さは怖い」ということだ。時より、誰かがライトを付けたり、笑い声が聞こえたりと樹海の夜には似合わない。この不自然さがとても怖い。もし、近くに動物がいたのならびっくりさせてしまっただろう。ちょっと人間のエゴを感じた。今回のプログラムでは、フラッシュ撮影が禁止された。その意図がわかった気がする。先月の洞窟といい、フラッシュを焚きまくったことを反省。
 全員集合した後は、樹海で一人寝る。全員にマットが配布され、それぞれ1分間思い思いの方向へ歩き、マット敷き10分間独りになる。道から外れると、地面はごつごつしていて、本当に土壌が薄い。寝る場所を探すだけでも大変だ。どうにか木の根元に平らな場所を見つけ出し、横になる。雨音しか聞こえない。目を閉じてみる。このまま眠ってしまったら土になってしまうような気さえした。なんとなく淋しくなり、近くの木に触れてみる。あったかい。木のぬくもりがとても心を落ち着かせてくれた。しかし、後でライトを照らしてみたら、ムカデがへばりついていた。よかった刺されなくて。10分間は人によって短く感じたり、長く感じたようだ。樹海は人によってやさしくもあり、厳しくもあるようだ。
氷の広間  いよいよ富士風穴へ潜入する。ここは昭和天皇も訪問されたこともある洞窟だ。この洞窟の特徴はなんといっても1年中氷が張っていることだ。洞窟の気温は地上に比べ3ヶ月遅れる。よって、今はまさに夏まっさかりだ。氷は少しずつ溶けているようで、水が奥に向かって流れていた。洞窟の真冬はG.W.くらいだ。そのころには、氷に覆い尽くされているらしい。また、行ってみたいと思う。洞窟の入り口には3m程のハシゴがある。入り口から数m進むだけで、氷が張っている。先月潜入した洞窟は地下70mも下っているのに、氷は張っていない。なんとも不思議だ。他の洞窟と何が違うのだろうか?水が天井から多く染み出ていることと、洞窟の形状に秘密があるらしい。ここの洞窟は細くなったり太くなったりする。空気が流れるとき、洞窟の形状により圧縮や膨張された結果、温度が下がるらしい。まさに神秘の世界だ。この洞窟の一番奥は大きなホールとなっている。お決まりだが、全員のライトを消してみる。2週間振りの闇だ。水滴の自由気ままな演奏が、まるで、オルゴールのようだった。
輝き  しばらくの沈黙から、ダンゴが切り出す。満月の代りに氷の塊を手に持ち、ライトを照らした。氷は光り輝き、その光は天井を照らしていた。まるで、闇の世界に光と氷の妖精が誕生したかのようだった。氷の結晶の大きさは大小様々だ。水滴が序々に固まった結果だろう。光の屈折がまるで宝石のように美しい。ちょっとだけ、雨が降って良かったと思ってしまった。
 地面は一面氷に覆われ、まるでスケートリンクのよだ。しかも、深さ12mだ。底の氷は1100年前の氷だろうか?また、真冬に会いに来るよと勝手な約束をして洞窟を後にした。本校につくとすでに時計は0時を指していた。疲れているけど、ちょっとだけ大人の時間を楽しんだ後消灯した。

★2日目:元気に朝食
定点観測中  朝食のメニューはご飯、具沢山の味噌汁、温泉卵、ほうれん草のおひたし、のりと日本の朝だ。昨日、あまり飲まなかったためだろうか?やけに美味い。アジの干物があったら最高なのだが。ちょっと焼くのが大変か。この日は、朝から雨が降っていた。雨の中のクライミングはすべりやすく、厳しい。すでに疲れきっていたし、みんなの「My favorite Book」は目の前にあるしで、今日1日、森の家でのんびりするのもいいかなぁと思ってしまった。とりあえず、時間稼ぎということで、先に定点観察と振りかえりを行う。そんな中、キムタケは本のリスト作りに、村さんは今回のレポートの整理に大忙しだったようだ。そんな事をしている間に、雨が止み、空が明るくなってきた。さて、気合を入れなおしてでかけますか。

★2日目:トカゲになろう(担当:ともねぇ

スペシャルゲスト登場 横歩き練習 プロ?

 クライミングの本番は富士川の岸壁で行う。車で移動した後、ハーネスとヘルメットを装備し、準備体操をしていると、スペシャルプログラム「やった」のたつたつ(坂本達さん)が登場。たつたつのスペシャルプログラムは後ほど詳しく。準備運動の後は、まず横移動の練習から。壁は完全に乾いていて、ごつごつしているため、足や手が引っかかりとても動きやすい。どんな壁でも登れる気がする。朝はのんびりもいいかなぁと思ったが、やっぱり晴れて良かった。いよいよ壁を登り始める。午前中はまだ練習で、高さ4m程の2ルートが用意された。
安全に登る かべ  4mというば落ちれば十分に怪我をする高さだ。安全のため、ハーネスにロープを結び、ビレイヤーがロープのテンションをコントロールする。ロープが擦り切れないように車のマット(トヨタ製)を敷く。落ちるとビレイヤー一人では支えきれないので、クライマーの体重に合わせて補助がつく。と十分に安全には気を使っている。クライミングは一人ではできないチームで壁に挑むスポーツだ。まずは、簡単な左の壁に挑戦する。手がかりが多く、楽に登れる。もう終わり?ちょっと物足りない。右のコースはちょっとしょっぱい。難しい壁をしょっぱいというらしい。途中から岩肌がつるつるになり手がかりがない。左または右に進むとちょっと手がかりがある。好みなのか、意思に反してなのか、難しいコース取りをする人、他の人のコース取りを研究して楽なコースを選ぶ人と様々だ。それぞれの個性が光って面白い。全員がしょっぱいコースを登り、午前中の練習を終了する。午後はもっとしょっぱいコースが待ち構えている。その前にお腹を満たさなくては。

★2日目:昼食
お昼1 お昼2  お昼はホールアース御用達のお弁当だ。前回もそうだったが、おいしいお弁当だ。でも漬物が多いのがちょっと気になる。なぜか2ヵ所に分かれてしまった。どちらも川の水面から7m程の高さがあり、とても景色がよい。風の通り道のようで、心地よい風が吹いている。いいところだなぁ。デザートには柿が用意されていた。形は渋柿だが、甘いと思って食べていたら、渋いのがあった。

★2日目:しょっぱい壁

これでも甘い これでも甘い ふふふ笑顔

 午後も2ルート用意された。しょっぱい、しょっぱすぎる。見た感じちょっと自信喪失。岩肌はつるつるで、手がかりがなさそうだし、オーバーハングしている。しょっぱいコースをともねぇが見本で登ると思ったら、オーバーハングで落ちた。それはわざとなの?それでも、2回目には見事に登りきった。一番手はまんまが名乗りをあげたが、オーバーハングで手惑い、疲れきってしまい自ら落ちた。その後のチャレンジャーはかなりの確立で登りきった。みんな凄い。しょっぱい壁ほどチームワークで登る。ビレイヤーはもちろんのこと、そばにいて指示を出す人、苦しいときに「いける」、「がんばれ」声援を送ってくれる人がいないと登れない。「いける」と言われると、どんなに苦しい状況だろうと行けるかも知れないと思ってしまうから不思議だ。しかし、まんまは2度目のチャレンジも失敗してしまった。オーバーハングは登れたのだが、その後でやはり力尽きてしまった。う〜ん心残りだ。他にも時間が無くて、しょっぱいコースにチャレンジできない人もいた。登れなかった人は課題を残したクライミングではあったが、またチャレンジしようと誓い合った。瞬発力には自信があったが、持久力には自信がないのとクライミングの楽しさが想像できなかったので、ちょっと今回は楽しめないかなと思っていたのだが、とんでもない勘違いだった。持久力のなさ(というより、体力の無駄使い)はその通りだったのだが、クライミングの楽しさは確かにあった。なんと言ったらいいのだろうか?登った時の達成感、チームとしての一体感、自分との戦い、同じ壁でもいろいろな登り方がある自由度。うまく言えないけど楽しい。1日中ビレイヤーをしてくれたじょりぃ、ピーマン、ずっと励ましたり、登り方を教えてくれたともねぇ、としやんありがとう。
この後はスペシャルプログラムの坂本達さんの講演会がありました。また、次の日は有志で樹海ウォークを堪能してきました。そのレポートも後ほど。


坂本達さん「やった。」講演会
[9月]お久しぶりの実体験主義
[11月]足元の地域と土地をみつめよう
[ホールアースメイン]

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