親子ロッククライミング みかわFOREST&AQUA自然塾  2007.04.21



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みかわFOREST&AQUA自然塾について

 みかわFOREST&AQUA自然塾は子ども達が自然の中で『本物』を体験すること、そして自然の中で自ら『気づく』をお手伝いをしている自然塾だ。発足から1年の新団体で、代表は会社員を勤めながら運営をしている。ということで、毎月のようにイベントは行えないようだが、毎回満員御礼の人気企画を続けている。今回の「親子ロッククライミング」の他に、FOREST部門として、「ツリークライミング」、「スノーシュー」等、AQUA部門として、「シーカヤックで無人島に渡ろう」、「カヌーで川を旅しよう」等のイベントが企画されている。
 代表のたっちゃんとはホールアース自然学校の四季講座で共にした仲だ。今回は急遽スタッフとしてお手伝いさせて頂くことになった。まんま自体、ロッククライミングは四季講座以来だ。その時はかなり苦労をした記憶がある。岩を登るという大変な事に子供がどこまで挑戦できるのか楽しみだ。
 今回のスタッフは代表のたっちゃん、同じく四季講座卒業生のガッチャまんま。そしてロッククライミング講師として、同じく四季講座卒業生のおがちゃん、おがちゃんが引き連れた講師のあきらフミの6名だ。おがちゃんは浜松でボルタリングジム「是空」を経営している。

みんな集合、アイスブレイク

今回のフィールド

 今回のフィールドは豊田市の山中町の南山ロッククライミング場だ。すぐ近くに駐車場とトイレがあり、必要最低限の設備は整っている。この時期はかなり混みあうようだが、今回は他の団体はいなく独占状態だった。

自己紹介

 今回の親子ロッククライミングには、8家族28名が参加した。まず参加者のみなさんには本名とニックネームを自分で書いて名札をつけてもらう。お互いに知らない人同士、今日一日ひとつの和になってみんなで楽しむ、それには名前がわかることが重要なのだ。
 代表のたっちゃんの挨拶からはじまり、各スタッフの紹介、そして参加者の自己紹介をする。この時、大切なのは緊張感を和らげることだ。挨拶は冗談まじりでするのがいい。面白い参加者が多く、遭難経験が数多くある人、ダメ息子の根性を叩き直すと思っている人、自分のニックネームの理由を話す人いろいろだった。
 また、お互いどんな人がいるのか知ることも重要。参加者のみなさんがどこから来たのか、地図にシールを貼っていく。地元、豊田をはじめ、刈谷、名古屋と遠方からもきて頂けたのは大変うれしいことだ。

アイスブレイク

 アイスブレイクとは文字通り氷を砕くこと、氷とは皆さんの心のこと。知らない人どうしなので、ゲームを一緒にして心の氷を解かしてしまおうというのがアイスブレイクゲームだ。
 今回は、絡まったロープを共同で解くゲームを行った。
  @ロープを4本用意し、合計で人数分の輪を作る。
  A参加者を2チームに分ける。
  B輪を作ったロープを2本で1セットにし、各チームの人に輪を
    1つづつ握ってもらう。
  Cロープを握った手は離してはいけない。握っている位置は変えてもよい。
  D絡み合ったロープを一直線にする。
 このゲームはチームワークが必要だ。お互いに協力し合って、ロープをまたいだり、潜ったりしないと解けない。みんな優秀で5分程で解くことができた。みんなの緊張も解れたかな。

準備と練習

準備運動

 ロッククライミングはスポーツである。よって、準備運動も欠かせない。特に、大人は明後日筋肉痛にならないように、念入りに準備運動と整理運動をすることを強くお勧めする。しっかりやっても筋肉痛にはなるけどね。

安全確保とロープワーク

 自分の安全は自分で守り、自分の力で岩を登るのがロッククライミングだ。参加者にはロープワークを覚えてもらい、自分で安全を確保する。もちろん、最後はスタッフが確認するし、しっかりサポートもする。ロッククライミングは、安全を確保する装備を正しく使い、補助(ビレイヤー)となる人がしっかりサポートしていれば安全なスポーツだ。
 装備としては、ハーネスとヘルメットを着用する。ハーネスとは紐パンみたいなもので、ロープと体をつなぎとめるものだ。また滑り止めや、カラビナを引っ掛けておくこともできる。ハーネスはしっかり履かないと、滑ったときや、下るときにハーネスが取れて、自分だけ転落しちゃうので最後は必ずスタッフに確認してもらう。
 今回覚えるロープワークは8字結び(エイトノット)。結び方はネットで調べれば、図解付きで載っている。ハーネスにロープを固定するには、8字結びを作ってからハーネスにロープを通して、8字結びをたどる様にロープを通す。自分でできるように何回も練習しました。みんなまだ覚えているかな。

安全確認と練習

 ロープワークは完璧、でも本当にこれで大丈夫なのか不安は残る。そこで、本当に大丈夫なのか実際に木にぶら下がってみる。一度ぶら下がると安心できる。安心感というのはとても大事。緊張していると体が硬くなって、動かなくなってしまう。木にぶら下がっているだけなのに、なぜかみなさん素敵な笑顔でした。これなら本番も大丈夫。
 このフィールドにはトイレの横に人工のクライミングウォールがある。高さは2.5mくらいしかないが、最初の練習としてはもってこいだ。クライミングがどうゆうことなのか感覚をつかんで、いざ岩場へ。

いざ岩場へ

フィールドと安全確保

 ご覧の岩場を登っていく。高さは10m以上ある。もちろん、転げ落ちたら無事ではすまない高さだ。岩にしっかりとロープを固定し、スタッフが常にロープが緩まないように調整する。これならたとえ滑ったとしても、大丈夫だ。この日、通りかかりの人が何も装備をしないまま岩場を登ろうとした。自分もできると思ったのだろう。おがちゃんが大声で注意。落ちたら、ただではすまないし。みんな迷惑する。子供が真似したらどうするんだ。みなさんも十分に安全を確保したうえで、チャレンジしください。

いよいよ登るぞ

 クライミングで大事なことは2つあるとおがちゃんは言う。1つは安全。もう1つは「岩と対話すること」だ。クライミングはわずかな凹凸を利用し、手を足を引っ掛け登っていく。「岩と対話」できないと登れないのだ。どこかに引っ掛かりがないか一生懸命岩に聞いてみるのだ。
 しかし、子供はそんなことお構いなしにどんどん登ってくる。体が軽いので、滑らずにどんどん登れてしまうのだ。ロープワークが間に合わないくらいだ。見ている大人はあれこれ指示をだしたり、応援したりする。しかし、悲しいかな子供の方が上手い。いざ大人の番になると登りながら「よくこんなとこ登ったなぁ」と独り言が聞こえてくる。それでも、全員登りきりました。すぐにもう一度やりたいという声が聞こえてきました。やったことが無い人には何が面白いのかよくわからないそれがロッククライミング。

意外にむずかしい下り

 登ったら、当然おりなくてはならない。意外に下りが難しい。ロープに体をゆだねて、足をつっぱり、体が斜面と垂直になるようにして下る。これが子供にとっては怖いのだ。どうしても体を起こしてしまい。へっぴり腰になってしまう。その点大人は頭で理解しているので、下るのはうまい。いろいろ得意不得意があるのですね。でも、ロッククライミングは登るスポーツなので。登りをがんばりましょう。
 一人1回づつ登って午前中は終了。午後からはもっと難しい斜面に挑戦です。

昼食と講和

昼食

 ちょっと時間がおして、昼食を取ったのは12時半。体を動かしたし、みんなおなかぺこぺこ。お弁当は各自持参ですが、温かいスープをスタッフが用意しました。ガチャと手伝ってくれた子供達ありがとう。とてもおいしくて好評でした。
 食べ終わると、子供達は疲れもしらずすぐに遊びだす。絵を描いたり、ルーペでアリを観察したり興味があればなんでもやる。休んでいる暇はないぞ、どんどんあそぼう!

講和と午後に備えて

 午後の岩登りの前にちょっとお勉強。この岩がどうやってできたのか。この岩は花崗岩という。この花崗岩は地中のマグマがゆっくり固まったものだ。お墓に使われていると聞くとどんな石かわかるだろうか?このマグマが固まったものがなんであるかというと、昔、愛知県は東海湖という大きな湖があった。地殻変動によって山地側が隆起し、東側の濃尾平野が沈降した。この豊田市山中町はその東海湖の水辺にあたる。ちょうど激しく地殻が変動した場所だ。この東海湖の水辺には同じような場所があるそれが恵那峡であったり御在所だったりする。何気ない自然をみつめると、なんで?どうして?と不思議なことが沢山ある。自分で調べてみるのも楽しいね。
 次にたっちゃんが不思議で綺麗な石を紹介した。アメリカで入手したものだ。いろいろな色の石で磨けば宝石になりそうだ。この石の変わっているところは、食べれるということだ。ためしにげたくんが恐る恐るかじってみた。その味の感想は「なんかチョコレートみたい」。えーっと一同驚く。チョコレート味の石なんて。そうこれはチョコレート味の石ではなく、石みたいな形と色をしているチョコレートでした。案外どこにでも売っているみたいです。こんなおやつの出し方もありですね。この後、がっちゃが子供からチョコレートだよと言われて食べたのは本当の石でした。だますとだまされるのね。
 午後のチャレンジの前にちょっと練習をする。午前中はビレイヤー(補助スタッフ)にロープを緩めてもらって下ったが、午後は自分でロープを緩める。使うのはエイト環。ロープをエイト環に通し、強い摩擦でロープのずれを自分で調整できる。午前中はスタッフがこのエイト環を使ってロープを緩めていたのだ。使うのは難しくない。地面で練習していざ岩場へ。 

午後のチャレンジ

絶壁

 午後チャレンジする壁は午前中と比較にならないくらいの壁だ。手がかりがかなりすくない。岩が黒い部分はどうにかなるが、白い部分は手も足も引っ掛かりが悪い。そのため、大人は白い部分になると右にいったり左にいったり、上りやすいルートを探す。一生懸命「岩と対話」するのだ。それでもルートが見つからないので、強引に登り始める。下で見守っている人の声援もあり、足はずるずる滑るが、ほとんど手の力であがっていく。本当は足を上手く使ったほうが簡単にのぼれるのですが。
 子供はというと、割と楽に登っていく。体が柔らかく、軽いので足がしっかり岩を捕らえている。これはお父さんとしては、がんばるしかない。親の威厳のためにも絶対ギブアップはできないのだ。中には指が内出血している人もいた。これは確実にきますよ筋肉痛。でも、登りきったときの達成感に満ちた表情と下りてきた時の安堵感の表情はとてもよかったですよ。今回挑戦したのは11名で、全員登りきりました。

振返り

 あっという間に終わった1日でした。最後は全員集合して今日一日の振返りを行う。おやつに地元の「松平まんじゅう」が配られた。みなさんの感想は以下のとおり。
・初めてのロッククライミングでした。大変楽しかったです。8字結びはいろいろ使えそうです。
・ずっと縁のない世界だと思っていました。この達成感はすばらしい。また機会があったら参加したいです。
・目的を共に共有できる友達がいるのはいいことだと思った。
・今回は見学でしたが、次回はチャレンジしてみたい。
・過酷な親としての試練だった。(笑)子供の方がすいすい登っていくなんて。
・はじめはすごく不安だったが、午前中で自信がついた。
・簡単だった。
・周りの人からコツを教えてもらったら、上手く登れるようになった。
・スキーの先生に地球と協和してくださいと教わったのを思い出した。ロッククライミングも同じ。
・松平まんじゅうおいしかった。
 講師からも難しいルートにしたつもりなのに、みんな簡単に登ってしまうのでびっくりしましたというコメントがありました。自分自身に挑戦し、見事に制覇しました。本物を体験し、自然の中で自ら気づくこと、つまり「岩と対話」ができたんではないでしょうか。次はもっとすごいことにチャレンジしてみたいとみなさん思っていることでしょう。
 みかわFOREST&AQUA自然塾ではこれからも楽しくて本物の自然体験をみなさんに提供してくれるでしょう。機会があれば、また会いましょう。参加してくださったみなさん、ありがとうございました。


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